知らぬ間に指相撲大会にエントリーしていた岡部君と佐々木君と渡辺君。
吹奏楽部でなんの楽器をしているのか分からないが、果たして指力はついているのか…渡辺君に注目だな。
「あ、すいません先輩と先生。もうお帰りいただいて構いませんよ。もう指相撲大会はじまっちゃうんで。」
「…吉岡もあんなふうに遊ぶんだな。」
「最近はいっつもあんな感じですよ。」
「そうか…いろいろ悪かったな。君があの時ちゃんと言ってくれなかったらまた同じ間違いをするところだった。」
「いいえ。ちゃんと吉岡くんのこと見えたのならよかったです。」
「あぁ、じゃあ失礼するよ。」
それだけ言って剣道部の先輩と顧問は頭を下げて行ってしまった。
少しくらいはメグの本質が見えただろうか。
きっともうあの先生は間違えないと思うな。というか、そうであってほしい。

