お姉ちゃんの憂鬱


まどかから聞いていたママさんの行動と照らし合わせて考えてみたが、どうだろう。

今のまどかの心情を完璧に把握することはどう足掻いても無理だけど、あたしの考えを伝えることはできる。




「……わたしがしていたことは、間違っていたんですね。」


それは、過剰な連絡や態度の事を言っているのだろうか。



「間違いとかではないと思いますよ。だって、ママさんはそれがまどかと距離を詰めるための最善だと思ってやってたわけですよね。それは、ママさんがまどかのことを考えないとできないことです。母親として頑張ろうとした結果じゃないですか。」



「でも!結局、まどかさんは距離を開けてしまって…」

「まぁ結果だけ見てしまうとそうですね。」




ママさんは不安に感じながらもなんとかしようと頑張っていた。そのことまで否定しようだなんて思わない。きっとまどかにもその必死さは伝わっていただろう。


なにより問題なのは、ママさんの余裕のなさだったり不安を隠そうとしないところだと思う。



まどかにも言ったことだが、気づかれたくないことならば隠さなければ。

ありのままもいいけれど、時と場合によってはすべてをさらけ出すことが最善であるとは限らない。

隠すなら隠せ。

中途半端に表に出すのならいっそ、すべてを話してしまえ。