お姉ちゃんの憂鬱


見た目だけじゃない。


入るタイミングうかがってて15分待ちましたとかまさえだったら考えられないよ。


まさえは、静かに勉強してようが、誰かと電話してようが、誠とくっついて…戯れて?いようが「かなこー入るよーコンコンがちゃー」と、一応断りを入れて入ってくる。

まぁ、断りを入れたところで、こっちの返事を聞いてくれるわけではないんだけれども。



前、誠があまりにもくっついてきてウザい離れろ駄犬を足蹴にしている姿を見られたのにも関わらず、「あらあら。誠くん、夜ご飯カレーなんだけど食べてくよね?今日はチキンカレーだよー。」と何事もなかったかのようにスルーされた時は母強しと思ったね。


ちなみに誠の母、聖子さんも「あら、いちゃつくなら鍵でもかけておきなさいよ。かなちゃん、しつこかったら蹴飛ばしちゃいなー。」と同じような感じだ。




「まどかさん、ごめんね。こ、これ、みんなで飲んでね。ではみなさん、ごゆっくり!」



あたしの中のイメージでは、決してこんな部屋に入るのに遠慮したり、おどおどしたりしないのが母親というものなのだ。