お姉ちゃんの憂鬱


「で、あんたはそこで何をしてるわけ?」



メグが無事トイレに旅立って、残されたあたしたちとまどか母は無言でいた。

その無言を破ったのはまどかだ。



「あ、あの、ごめんなさい。飲み物をと思って持ってきたんだけど、すごく静かで集中して勉強してたみたいだから、入るタイミングが分からなくって、その、それで…」



「…はぁ、どのくらいそこにいたの?」


「えっと、15分くらい、かな…?」




何におびえているのか分からないけど、ビクビク話すまどかのお母さん。


さっきは三つ指ついた状態で顔もちゃんと見れなかったため、失礼ながら観察させてもらう。


目がくりくりで鼻は低め、長めの暗い茶色の髪はゆるく内巻きにされている。

身長はあたしよりも低く、大きめの青いカーディガンを着ているせいでより小柄に見える。




……おいおいうちのまさえと大違いじゃねーのこの母ちゃん。