週末を迎え、あたしたちはいつものファミレスでドリンクバーとポテトを片手に勉強に励んでいた。
ちなみに誠も来たいと言っていたが、部活もあるし来たところで構って構ってとうるさくなるだろうと予想されたので今回は不参加だ。
「山さんのお家に行ってみたいです。」
午前中からがっつり勉強し、そろそろ帰るかとなった時に直くんがそんなことを言いだした。
「はぁ?なんであたしン家?」
「お姉ちゃんの家と村さんの家にはお邪魔したことがあるので、次は山さんかなぁと。」
「いやいや直江よ。さっぱり説明になっていませんけど。」
まどかが『またこいつなんか言い始めたぞ』という顔で直くんを見る。
いや、まどかだけじゃなかった、さぁちゃんもメグもだった。
「僕は思いました。この休日で人があふれかえるファミリーレストランに、ドリンクバーとポテトだけで何時間も居座る僕たちのことを店員さんたちはよく思っていないのではないか。しかも他の人の視線を感じながらでは勉強もなかなかはかどらない。大きい声で話すこともはばかれる。これは勉強に適した環境ではありません。それならいっそ誰かの家で勉強すればいいのではないかと。お姉ちゃんの家は夏にたくさんお世話になった。村さんの家は片付いていない。メグ君の家はきっとメグ君とお姉ちゃんが勉強より漫画やアニメの話に夢中になって二人の世界になってしまう。僕の家は…………ということで、山さんの家に行きましょう。」

