「も、もとはと言えば、山城さんが、みんなの前で嫌いとか言うのが悪いんじゃん!」


戸惑いの空気に包まれ静かになった教室に響くのはさぁちゃんの反論。

まだ続けるつもりですかいお姉さんや。



「それはあたしのせいじゃないだろ。あんたが…」


「ほーら、また始めないの。確かに嫌いって言った山城さんの言い方は悪かったかもしれないけど、本村さんだってなんか気に障ること言ったんじゃないの?」


「あたしは何も…」


「昼ごはん、一緒に食べてあげるって言われた。」


「そ、そんな言い方してない!」


「した。めっちゃ上から目線で来られたからむかついた。」


「なるほどね。それは確かに、本村さんの言い方も悪かったかもね。自分だって、まだ出会って日が浅い人にそんな言い方されたらいやでしょ?」


「…うん。」


「こら山城さんは勝ち誇った顔しない。あなたが嫌いって言ったことで本村さんが傷ついたことに変わりはないんだからね!」


「…それは、うん」



「よし、じゃあ二人ともおあいこね!」