緊迫した思いで、その背中を見守るマリア。 そんなマリアにユキが、そっと言った。 「藍は、ウチが連れて帰るから」 「え?」 「マリアは悟を頼む。あの子ひとりじゃ心配やわ」 ユキはマリアを見て、力強くうなずく。 「悟を頼んだで、マリア」 「うん……」 そうしてマリアも、悟に続き階段へと向かった。