「デ、デートとか言わないでよ!」


あたしは、顔が熱くなるのをの感じながら言った。


「違うの?」

「違う!」


あたしは思いっきり否定した。


「じゃあ、何?」

「…お出掛け?」

「デートじゃん」

「…そーなるのかな?」

「そーなるよね、やっぱり」


あたし達は、とてつもなく無駄な会話をしていた。

少しでも時間稼ぎして、落ち着かなきゃ…。

顔が赤いのが、聖くんにバレたりしたら…。


「鈴、すごい顔赤いね」

「へっ⁉︎」

「赤いよ、すごく」


そう言いながら、聖くんはあたしの頬をつつく。

触れられたところが熱い。

更に真っ赤になってるんじゃないかって、心配になるくらい…。


なのに、どっか心地いい…。


なんて、言えないけど。