聖くんは、あたしの大事な人。 言わなきゃ伝わらないから──……。 1つ大きく深呼吸。 緊張と不安で逃げたくなる。 でも、それじゃ、いつまでも変われない。 昔のあたしのまま。 あたしは、しっかり前を見た。 聖くんは、きっと部活中。 グラウンドで走ってるはず。 あたしは疲れきった足を動かして、グラウンドへ向かった。