お姫様抱っこされること数分。
………ダメ。
もう限界。
「ねぇ……一宮くん、もういいでしょ?」
「ダメです」
「や、やっぱり恥ずかしいんだけど!?」
ちょいちょいすれ違う人に変な目で見られるし!
私の恥ずかしさのメーターはMAXに達していた。
「あと数分で着きますから」
「……っダメ!やっぱり無理!」
私はジタバタと一宮くんの腕の中で暴れる。
「暴れないでください。川の中に投げますよ?」
「う……っ」
「はぁ、仕方ないですね。もうあと少しで着きますし下ろしてあげます。その代わり、はやく歩いてくださいね?」
私が大きく首を縦に振ると、一宮くんは私を下してくれた。



