「えぇ―――っ!!?歩くんから一宮が助けてくれたぁ――っ!?」
「み、未唯ちゃん……声大きいよ……!」
私はしーっと人差し指を立てて、口の前に持ってくる。
「あ、あぁ!ご、ごめん……あまりにも意外過ぎて……」
「意外だよね!まぁ、本当に読書の邪魔だったのかもしれないけど……」
「確かに、一宮らしいね」
それでも私、1つ思ったんだ。
「あのね、未唯ちゃん」
「ん?」
「私……一宮くんともっと仲良くなりたい!」
なんていうか……単純かもしれないけど、悪い人には思えないんだよね。
だから……もっと一宮くんのこと知りたいなって。
「……桃乃、本気で言ってんのそれ…………?」
未唯ちゃんは恐ろしいものを見るような顔で私に確認した。
でも、答えは決まってるもん!
「うん!」
私……一宮くんと仲良くなれるかな?