「こんな時間までなにしてんの?」
歩が私に問いかける。
「テスト勉強………」
なぜだか声が震えてしまう。
「へぇ~……桃乃、そんな真面目だったっけ?」
少し笑いながら私を見る歩。
「…………」
どうしよう、ここから逃げ出したい。
「………桃乃、好きなヤツとか……できた?」
なんで……なんでそんなこと聞くの?
もう、私たち関係ないじゃない。
「できてない………けど」
「………もし、俺がもう束縛しないって言ったら、俺のとこに戻ってきてくれるか……?」
歩の言葉にビックリした。
それって、まだ私が好きってこと?
でもこの間……女の子と一緒にいたじゃない。