【完】キミとふたり、秘密の場所で。








「はい、じゃあサイン、コサイン、タンジェントのそれぞれ求める公式は?」




「さ、サイン、コサイン、タンジェント……?」




んー……なんだっけ。
この間授業でやったような気はするんだけど、わかんないよ……。




「はぁ……この間やったことも忘れてるんですか。はい、数学のノート読み返してください」




一宮くんに言われた通り、ノートを開く。




「…………あ」




「ノート、途中で書かないで寝てたんですね」




書きかけのページがあった。
しかもボールペンで変な線書いちゃってるし……。




「だからバカなんですよ」




「こ、このときはたまたま眠かっただけで……っ!」




「へぇ~……本当にこのときだけなんですか?」




「う………だ、だって眠いんだもん……」



いくら頑張っても睡魔には勝てない。
睡魔強すぎなんだよ!