―――次の日の放課後。



約束通り、私は特別棟の選択教室に向かった。




特別棟の選択教室って確かそんなに使われてないって先生が言ってたな……。




てか特別棟自体、あんまり人がいない。
卓球場を使う卓球部と、音楽室を使う吹奏楽部と、他には写真部とか軽音部とかそのへんの部活だけかな……?
4階まであるのにそんだけの部活しか使ってないんだよな。




「ここか」




階段を駆け上がり、4階の選択教室にたどり着いた。




扉に手をかけ、扉を開く。




ガラガラ―――




「遅いです」




扉を開き終える前に、中から一宮くんの待ちくたびれたような声が聞こえた。




「ちょっと迷っちゃって………」




「どんくさいですね……まぁ、白雪さんだから仕方ないですね」




私だから仕方ないってなによ!?って言い返したいとこだったけど、どうせ勝てないから口を閉じた。