【完】キミとふたり、秘密の場所で。







「そんな、遠慮しなくていいんですよ?」




「え、遠慮なんてしてませんから!」




頑張って否定する私を一宮くんはクスクスと笑っていた。




「まぁ、いいです。はい、これ」




一宮くんはポケットからさっきのキャンディを取り出して私の手にちょこんとおいた。




「え?」




「もうすぐテストですから、甘いものでも食べて少しでもバカを克服してください」




「………っば、バカって……」




何回言われても心に刺さるんだけど……。




てか、そんな風に言われながらキャンディ渡されても嬉しくないんだけど!!!




「なに?僕に勉強教えてほしいって?」




「はっ!?誰がそんなこと!?」




ビックリしすぎて変な声出たし。




「仕方ないですねー、僕が勉強教えてあげますよ」




あ、あの、ちょっと意味がわかんないんですけど。