「まさか、まだ物足りないですか?」
「そ、そんなワケ……!」
も、もう十分です!!!心臓に悪い!!!
「少しだけ僕の唇に唇をくっつけたのはわざとですか?」
「……っ」
や、やっぱり触れてたんだ……。
なんだか唇に柔らかい感触がしたのは間違いなかったんだ……ってことは。
わ、わ、私のファーストキスが……!!!
ま、まさかこんなカタチで失うなんて……。
「あ、あんなことしろって言われたら、す、す、少しぐらい触れちゃうにきまってるじゃん!」
「その様子じゃ、ファーストキスですね」
「ぅ………」
もう俺様すぎるよこの人……。
「僕が本当のキスというものを味わせてあげましょうか?」
キャンディをなめながら怪しげに笑う。



