【完】キミとふたり、秘密の場所で。








「顔にもろ出てますよ」




「う、ウソ!」




「白雪さん、わかりやすすぎです」




こ、今度から見抜かれないようにしないと……。





「まぁ、よかったじゃないですか?」




「へ?」




な、なにがだろう……?って考えていると、一宮くんは立ち上がって私にぐっと顔を近づけてきた。




そして、耳元で囁いた。




「これからじっくり、本当の僕を教えてあげますよ」




「……っ!!」




耳元から注ぎ込まれる甘い声に、心臓がドキッと音を立てた。




な、なにこの感情……っ。




「なーにそんな顔真っ赤にさせてるんですか?」




イジワルに笑う彼は本当に悪魔だ。
それ以外のなんでもない。