【完】キミとふたり、秘密の場所で。







「弁当食べるの遅すぎです」




「ご、ごめんなさい……」




一宮くんは1つため息をついて、階段に座って本を開いた。




「それより、一宮くんって意外と不真面目なんだね……?」




今日課題を答え写しながらやってたのをふと思い出した。




「はい?僕は別に最初から真面目なんかじゃないですよ?今朝見たでしょう?テスト前の課題を答え写しながらやってるのを見て、みんなが勝手に勉強してるって思い込んでるだけです」




「そういうことだったんだ……」




「しかも読書好きなので余計そのイメージがついちゃったんですね」




たしかに、読書してたら知的に見える……でも!!!




今の私に一宮くんは知的っていうよりも悪魔にしか見えないです!!!




「今、僕のこと悪魔だって思いましたよね?」




「え」




な、なぜそれを……!!!




一宮くん、エスパーなのですか!?