【完】キミとふたり、秘密の場所で。






「……まだ何か用なの?」




「なぁ、桃乃。俺たちもう1回やり直そうぜ」




そう、この瀬戸歩(せとあゆむ)は隣のクラスの私の元カレだ。




先週、歩に私から別れを告げて別れた。
中学のときから仲が良くて、友達から恋人になったワケなんだけど……。




付き合いだしてから、歩の束縛がひどくて耐えられなくなったんだ。




歩は私と別れるのをイヤがったけど、無理やり別れた。




「ごめん、私もう歩とはやり直せないから……」




そう告げて、私は教室へ帰ろうとする。




すると、歩は私の腕を掴んだ。




「ちょっと……っ、離してよ!」




「イヤだ。俺には桃乃しかいないんだよ」




「もう私は歩と付き合う気はないからっ!」




そう言って、腕を振り払おうとする。