【完】キミとふたり、秘密の場所で。








「体調悪くなったら言ってね?」




「う、うんっ」




柴崎くんと目を合わせたらまた赤くなっちゃいそうだったから、目をそらす。




「未唯ちゃんって、俺と話してるとよく目そらすよね」




「えっ」




確かにそうだけど、まさか気づかれてるなんて思わなかった。




「なんでそらすの?ほら、目合わせてよ!」




ニコニコ笑顔で私を見る柴崎くん。
緊張が最高潮に達している私が目を合わせられるはずもない。




「む、無理かな………」




「えーっ!なんで~?」




もう、そういうことには気が付くくせに、重要なことには気づかないんだから……。




「き、緊張してるから、だよっ」




勇気を振り絞り、思い切って言ってみた。