【完】キミとふたり、秘密の場所で。








「じゃあ、お言葉に甘えて……」




私はそっとミルクティーの缶のプルタブを立てて、一口飲んだ。




「美味しい……」




「よかった!俺、あんまりミルクティーとか飲まないからどの会社のミルクティーがいいかわかんなくて……未唯ちゃんが好きそうなデザインのを選んだんだ!」




どうしよう、嬉しすぎる。
私に好きそうなのを選んでくれたって……。





「あ、ありがとうっ」





「あれ、未唯ちゃん顔赤いけど……大丈夫?」




「へっ!?」




う、ウソ!?




私は頬を手で覆う。




は、恥ずかし………。





「だ、大丈夫!気にしないで!」





柴崎くんは鈍感だから全く私の気持ちには気付かないんだよね。





そう思うとなんだか切なくなる。