【完】キミとふたり、秘密の場所で。








すると、柴崎くんが私の両頬を軽くつまんだ。




「もう!別に迷惑なんかじゃないから!未唯ちゃんは笑ってる方が可愛いよ?」




「ひ、ひばひゃきくん……」




「今日は思いっきり楽しもうよ!」




そうだ……私は柴崎くんのこういうところが好きなんだ。




「俺、今日すっごく楽しみにしてたんだからね?」




「え?」




「未唯ちゃんと休日に出かけるの初めてじゃん!」




柴崎くんも私と同じように楽しみにしててくれたことが、すごく嬉しかった。
私も柴崎くんみたいに素直だったらな……。




「じゃ、俺、近くの自販機で飲み物買ってくる!未唯ちゃんはなにがいい?」




「え、っと……ミルクティーで!」




「オッケー!じゃ、すぐ戻ってくるからね!」




私に笑顔を見せて、自販機の方へ走っていった。