「はやく来すぎちゃったな……」
ある日曜日、私、合田未唯は駅の改札口のところである人を待っていた。
はやく来ないかな……?
それより、髪の毛とか乱れてないかチェックしとかないと!
ケータイの画面に自分を映して、髪の毛を整える。
よし、完璧!
「未唯ちゃん!遅くなってごめん!」
すると、待ち合わせていた彼がやってきた。
彼の名前は柴崎蒼くん。
クラスメイトで笑顔が可愛い男の子だ。
そして、私の好きな人でもある。
鈍感すぎる彼は全く私の気持ちに気づいてないけど。
今日は桃乃のおかげで、2人で私の好きなバンドのライブに行くんだ。
「大丈夫、私がはやく来すぎちゃっただけだから!」
「よかった!じゃ、行こっか」
「うんっ」
柴崎くんの笑顔にドキドキしながらライブのある場所へ向かう。