「い、一宮くん……っ!」 一宮くんの体温が伝わってきて、鼓動が加速する。 「すっごく嬉しいです。ありがとうございます」 「ほんとに……?嬉しい……っ!」 私はぎゅっと一宮くんを抱きしめ返した。 よかった……喜んでくれて。 「僕は世界一の幸せ者かもしれないです。このブックカバーと栞、使いますね」 「ありがとう……っ」 「これ使ってれば白雪さんに集る男どもがきっと羨ましがるでしょうから」 「………っ!」 一宮くんの言葉が嬉しかった。 よかった……使ってくれるんだ……!