「あ、あぁ!昨日、放課後に結構話して……」
ふと、昨日の放課後のことを思い出す。
昨日は一宮くん……。
『いいですよ、僕を好きになっても』
うわあああ―――っ!!!
そういえば一宮くんにそんなこと言われた……よね。
他にも覆いかぶさってきたり、キスするフリしたり……あぁ……。
思い出すだけで恥ずかしくなってくる……。
「も、桃乃?」
「あ、あぁ、う、うん!昨日の放課後、普通に話してたらわりと話せるようになっただけだよ!うん!」
「ふぅーん………桃乃、普通に話しただけなわりには顔真っ赤だけど?」
「え、えぇ!?」
う、ウソ!?
自分の頬に手を添えると少し熱かった。
「まさか……アイツになんかされたの!!?」
私の両肩をつかんだまま、前後に揺らす。



