「………って、テスト課題のワーク答え写しながらやってるだけじゃん!」
一宮くんの机をよくよく見ると、テストの日に提出のワークを答えを見ながらやっていただけだった。
「僕は真面目に解かなくてもテストで点数取れるからいいんです」
う、うらやましい……。
やっぱり天才はもともと天才なんだっ!
「早くどっか行ってくれます?勉強の邪魔です」
「べ、勉強じゃないでしょそれ……」
「なにか文句でも?」
鋭い目つきで私を見る一宮くんに恐怖を感じた。
「な、なんでもないです」
私はカバンを机に置いて、また未唯ちゃんの席にいった。
「ちょ……桃乃……っ、昨日のうちにどんだけ仲良くなってるの!?」
未唯ちゃんはビックリした表情で私の両肩をガッチリ掴んだ。
「え?」
「え?じゃないわよ!一宮よ、一宮!」