「ありがとう!……っあ、そういえば金曜日どうだった?柴崎くんとの下校!」
「あぁ~……それなんだけどね、全然ダメ。結局一宮の話しかしなかったよ」
「し、柴崎くん………」
柴崎くん、金曜日ずっと一宮くんにベッタリだったもんね。
「柴崎くん、なに言っても鈍感だから気づいてくれないし」
「柴崎くんって結構手強いね……」
「まぁ、柴崎くんのそういうとこがまたいいんだけどね」
なるほど……!
たしかに柴崎くんらしいもんね。
「なんか、ごめんね?私、未唯ちゃんにしてもらってばっかりで……」
「ううん!桃乃見てたら、私も恋叶えたいって思えるようになったんだもん」
未唯ちゃんは首を横に振って言った。
「未唯ちゃん………」
「私、これからも頑張るからね!」
そう言った未唯ちゃんの笑顔はとても輝いていた。



