「それ……まだ持っててくれたんだ……!」
「はい。もらってからずっと、大切にカバンにしまってました。もちろん、白雪さんを突き放してからも」
私も今もずっと、部屋にあの写真を飾っている。
「嬉しい……!」
「好きな人から貰ったものを、捨てるワケないでしょう?」
思わず、にやけそうになった。
でも、頑張って我慢する。
危ない危ない。
また気持ち悪いとか言われるとこだった。
「ね、ねぇ、一宮くん」
「なんですか」
「今度は夕焼けをバックにして2人で写メ撮ろうよ」
「………いいですよ」
一宮くんとの思い出をカタチにして、残したいんだ。



