「じゃ、そろそろ帰りましょう」
カバンを持って立ち上がる。
「もう5時か~……時間経つのはやいな~」
ケータイで時間を確認すると、あと数分で5時だった。
「僕と過ごす時間が楽しいからじゃないですか?」
「そうかもしれないね」
楽しい時間ってすぐ過ぎ去っちゃうもんだもんね。
靴を履き替え、校門を出ると夕焼けが目に入った。
「わぁ……!綺麗な夕焼け!」
「ほんとですね」
「そういえば、前にもこんなこと………」
「ありましたね」
一宮くんはゴソゴソとカバンをあさって、私があげた夕焼けの写真を取り出した。



