「あ、そうだ。桃乃に言っておかなきゃいけないことがあるんだ」
私が大好物の卵焼きを口に運ぼうとしていると、未唯ちゃんが言った。
「ん?なにー?」
「実は私、好きな人が出来たの」
「へぇ~………えっ!?」
み、未唯ちゃんに好きな人!?
「ま、またウソつくつもりなの!?」
この間は一宮くんだってウソついてたし……。
「違うわよ、これはガチな話よ」
「ええええ!!誰!?」
未唯ちゃんの好きな人、この間のウソ以外初めてかも!!!
「…………くん」
「え?」
「し、柴崎くんっ!」
未唯ちゃんは耳を真っ赤にして言った。



