「なんですか?まだなんか用ですか?」 立ち止まり、振り返った。 「その……と、途中まで一緒に帰ろ!」 あんだけバカバカ言われたけど、無意識にそう言った。 わ、私ってばなに言って……っ。 「なに、僕にもう惚れたんですか?」 私を見てにやっと笑う。 「ち……っ、違います!!!……けど」 「それは残念。ま、いいですよ」 一宮くんはそう言ってまた歩き出した。 「え……?」 いい、んだ。 「なにボーっとしてるんですか?早くしてください」 「う、うん!」 私は一宮くんと学校を後にした。