【完】キミとふたり、秘密の場所で。









「僕が白雪さんを“可愛い”って言ってたのはからかうためじゃないって、これでわかりましたか?」




「…………うん」




そう考えると、一宮くんは結構前から私のこと………?





「一宮くんはいつから私のこと……好きって思ってくれてたの?」





「さぁ?好きっていうのは気が付いたらなってるものですから。いつ、どんな状況で好きになったかなんてわかりません」




確かに……私も気が付いたら一宮くんを好きになってた。
好きって気が付いたのは最近だけど、きっともっと前から好きになってたんだと思う。




「まぁ、最初は変な女だなって思ってましたけどね」




「う……私、そんなに変だった?」




「だって、こんな地味で目立たない僕にお礼を言ってくるんですから。変じゃないですか」




「お礼を言うのは普通だよ!それと、一宮くんは……メガネ外したら、その辺の男子よりもずっとずっとカッコいいよ!」




私の言葉に一宮くんは一瞬目を見開いて、柔らかく笑った。




そして……久しぶりにメガネを外した。