「一宮くん可愛いっ」
私は立ち上がって、一宮くんの後ろから抱き付いた。
「ちょ……っ、やめろよっ」
一宮くん……タメになってる。
「だって一宮くんが妬いてくれてたなんて嬉しいもんっ」
「…………」
「一宮くん、いい匂いする~」
一宮くんの匂い、なんだか少しだけ懐かしい。
しばらく話してなかったもん。
「離れてください、白雪さん」
「イヤだ」
「………このままじゃ、襲っちゃいますよ?」
「………っ!」
一宮くんが余裕なさそうに言うから、本気なんだとわかった。
「あ……ぅ……ごめんなさい!」
一宮くんから慌てて離れた。