「私は………柴崎くんを好きじゃないよ」
「………僕が身を引いた意味はなんだったんでしょう」
はぁっとため息をつく。
「先生、白雪さんにバラしたんですね。今日のこと」
「うん……先生には口止めされたけど……」
「しかもなぜか僕の家が白雪さんと反対方向ってバレてますし」
「キャンディのおかげでわかったんだ。柴崎くんがあのキャンディが売ってるスーパーを教えてくれて……」
「はぁ、もうバレちゃったのなら仕方ないですね。白雪さんは鈍感だからバレないと思ってたのに」
一宮くんは私の腰に腕を回した。
「ほんっと、白雪さんは僕を振り回すんですから」
「はぁ!?いっつも振り回してるのは一宮くんじゃ……っ」
「1回しか言わないのでちゃんと聞いててくださいね」
私の言葉を遮った。
な、なんだろう……?



