「あ、え、あの……っ!」
だ、騙された―――!!!
「ふ、またさらに赤くなりましたね」
「も、もうっ!か、からかわないでよ……!」
一宮くんにからかわれるなんて………心外。
まさかこんな人だなんて思いもしなかったし……。
メガネの下にこんな素顔隠してたとも思わなかったし……。
「じゃあ、キスしましょうか?」
「け、けけけけけ、結構です!!!!」
「残念」
“残念”って………やばい、私なんでこんな人と仲良くなりたいとか悪い人じゃなさそうとか思ったんだろう。
私ってやっぱり人を見る目がない……。
「白雪さん、そんなに顔を真っ赤にして……可愛いだけですよ?」
フッと笑って“可愛い”って言った一宮くん。
からかってるってわかってるけど、全身の熱が上がっていく。
「い、一宮くんのバカ……!」



