【完】キミとふたり、秘密の場所で。








「俺も元気してるよ。新しい彼女できたしな」




「そうみたいだね!歩、幸せそうでよかったよ」




私が笑顔で正直な気持ちを言うと、歩は少し眉を動かした。




「これからもお幸せに!じゃ、私は戻るね」




そう言って、私が教室へ帰ろうとしたとき。




「待てよ」




「へ……っ?」




歩に手首を掴まれた。
その瞬間、寒気が私を襲った。



イヤな予感がする……のは気のせい?




「来い」




「え、ちょ、歩……っ!」




私は歩に腕を引かれ、抵抗も出来ないまま近くの空き教室に入れられた。




な、なに……!?
歩、どうしちゃったの……?