「う、ウソ………」
一瞬だけ……時間が止まったような感じがした。
「ほんとだよ!実はさー、この間私が困ってるときに助けてくれて……好きになっちゃったんだよね」
未唯ちゃんはそう言いながらアイスを食べ続ける。
「そう、なんだ」
私はなんと答えたらいいのかわからず、下を向いてつぶやくように言う。
「桃乃はもう好きじゃないみたいだし、堂々と好きって言える!よかった~」
「未唯ちゃん……がん、ばって」
“頑張って”と言うのになぜか少し躊躇ってしまう。
たぶん、一宮くんを好きになったことにビックリしてるだけだよねっ!
私は未唯ちゃんを応援しなくちゃ。
たとえ……相手が一宮くんでも。



