【完】キミとふたり、秘密の場所で。







「ま、もう少し現実見るべきだと思いますけど」




「~~っ」




げ、現実がそんな甘くないってわかってるもん……。
小説の中の男の子みたいに彼女に優しくてちょっと俺様で……なんて男子、現実にいないのは歩と付き合ってイヤってぐらいわかったもん!




「現実は甘くないけど、頭の中だけでも自分の好きな世界つくったっていいじゃん!」




「ふぅーん………白雪さんってやっぱり変な人ですね」




私を少し呆れた表情でチラッと見た。




「ち、違います!」




女の子はみんなそんなもんでしょ……!




「まぁ、いつかそんな恋愛小説に出てくるような男性に出会えるといいですね。白雪さんって見る目ないですけど」




「う……っ。こ、今度は大丈夫だもん!てか歩、付き合う前はあんなんじゃなかったし……!」




「付き合ってみないとわかんないこともあるんですね」




たしかに。
恋人と友達は違うもんね。