床を見ると、私の机の下にシャープペンが落ちていた。
……誰のだろう?
とりあえず拾った方がいいよね。
私は少しイスを引いて、シャープペンに手を伸ばした。
そのとき。
「いたっ……」
前から手を思いっきり弾かれた。
……一宮くんだ。
「僕のものに触らないでください」
一宮くんはまた私に冷たい言葉を言い放って、前を向いた。
一宮くんのモノだったんだ……。
はぁ………また一宮くんに嫌われた。
まさか私物に触られるのも拒まれるなんて……。
一宮くんの中で私はどれぐらい邪魔な存在になっているのだろう。
私は机に伏せた。



