それから私は一宮くんと初めて話す前と、全く変わらない生活を送っていた。
未唯ちゃんに一宮くんのことは諦めることを話すと、少し不満そうな表情で『桃乃がそれでいいなら……』とあんまりなにも言わなかった。
これで……いいんだ。
あとは私が一宮くんを吹っ切ることが出来ればいいんだけど……。
「桃乃、今日の放課後アイス食べに行こ~」
「うんっ!行きたい!」
5時間目が終わった休み時間、未唯ちゃんといつも変わらない会話をする。
アイスか~!
放課後にアイスって久々な気がする。
一宮くんと帰ってるときは未唯ちゃんとは帰れなかったもんね。
「新作のアイス出たらしいよ!行かなきゃでしょ!」
「新作?」
「そう!今回はカボチャプリン味らしいよ!」
へぇ~、美味しそう!
想像しただけでお腹が空く!