【完】キミとふたり、秘密の場所で。







「はい、じゃあ連絡事項は以上。解散」




担任の一言でみんな教室を出ていく。




「一宮くん、待って!」




私は立ち上がってカバンを持った一宮くんに向かって言った。




結構大きめの声で言った。




聞こえてるはずなのに……無視された。




「一宮くんってば……っ!」




私は一宮くんの袖を掴んだ。




「待ってよ……」




「………なにか用ですか?僕に関わらないでください」




冷たい言葉に胸が締め付けられる。




「ちょっと話がしたいの……!」




「すみませんが、僕は白雪さんに関わってる余裕はないんです」




なんで……なんでそんなに冷たくするの?
私にはわからない……。