【完】キミとふたり、秘密の場所で。







「とりあえず私、放課後に階段に行ってみる……そして、一宮くんに理由を聞くんだ」




「………そっか」




一宮くんとの関係がもう終わってしまうなんて絶対にイヤだ。
これからもずっと一宮くんといたい。
一緒に帰ったり、話したりしたいよ。




それから私と未唯ちゃんは6時間目まで授業をサボった。




帰りのHRには間に合うように教室に帰った。




「えー、明日は生徒会があります。なので生徒会に入っている人は―――」




担任が連絡事項を話す。
そんなに多くはないのに長く感じた。




「はい、じゃあかいさーん」




担任の声でゾロゾロと教室から生徒が出ていく。




「桃乃!」




「未唯ちゃん……」




「ちゃんと理由、聞いてきなよ?」




「……うん!」




私は大きくうなずいて未唯ちゃんにばいばい、と手を振った。