【完】キミとふたり、秘密の場所で。







「短い間でしたけど、白雪さんはいじりがいがあって楽しかったです。ありがとうございました」




「あの、一宮くん……っ」




「今後、私は白雪さんの邪魔をする気は一切ないのでご安心を」




一宮くんは一方的にそう言って、階段から去っていく。




邪魔ってどういうこと?
なんで急にただのクラスメイトに戻ろうなんて言ったの……?



柴崎くんが関係しているの?




なにを思ってさっきの言葉全部、言ったの?




「もう……っ、わかんないよ……っ」




気が付けば、私の頬には涙が伝っていた。




「うぅ……一宮くん……っな、んで……っ」




涙はいくら流しても止まってくれない。




どうしてこんなに涙がでるの?




どうして……?




ねぇ、私……。