【完】キミとふたり、秘密の場所で。







「静かにしてもらえませんか」




「え……っ?」




一宮くんの言葉に愕然とする。




「ため息、うるさいです」




「ご、ごめん………」




私はなにも考えられず、咄嗟に謝る。




「幸せ、逃げますよ」




一宮くんはそう言って前を向いた。




いつもみたいに冷たい言葉だけど、一宮くんと話せたってだけで嬉しいなんて思ってしまう。




私、最近なんかおかしい。




一宮くんに前までは感じなかった感情を感じている。




でも……なにかは全くわかんないんだけどね。




「ふぁ~……眠い」




私は眠くて自然と机に伏せていた。