【完】キミとふたり、秘密の場所で。








「……白雪さん、なんで僕に構うんですか?」





「え?」




「僕が助けてくれたとでも思ってるからですか?」




まぁ……確かに疑問に思うよね。
昨日まで全く関わってなかったんだもん。




「私は……一宮くんと仲良くなりたいの!」




「はい?」




「今日はじめて話して、仲良くなりたいなぁって思ったんだよ!」




一宮くんは絶対悪い人じゃない!
勝手にだけど、そう思ってる。




「へぇ~……白雪さんって変ですね」




「そんなことないです!普通です!」




私は笑顔で一宮くんを見る。




「だから……一宮くんともっと話したいな」




もっと話してもっと仲良くなれたらいいのに……。




「……勝手にしてください」




一宮くんはそう言ってまた本に視線を戻した。