「一宮くん!おはよ……っ」 ぎこちなく、一宮くんに挨拶をする。 「おはようございます」 いつもと変わらず、本から目を離さずにハッキリとした口調であいさつを返してくれた。 「あの、白雪さん」 一宮くんに呼び止められる。 「ん?」 「昼休み……あの場所に来てください。話したいことがあります」 話したいことって……なんだろう? 少しドキドキしながら私は頷いた。 「わかった」 「じゃ、また昼休みに」 私はまたうなずいて未唯ちゃんのところへ戻った。