「今のって………同じクラスの一宮くん、だっけ」
柴崎くんが一宮くんの去っていく姿を見て言った。
「そ、そうだね」
「あ――っ!!!一宮くんに絶対さっき桃乃ちゃん抱きしめたこととか、あんな恥ずかしいこと言ったのバレたよな………マジ恥ずかしい……うわあああ……」
柴崎くんは顔を真っ赤にしてしゃがみこむ。
「し、柴崎くん大丈夫………?」
平然を装って言うけど、私も内心は焦っていた。
一宮くん………どう思ったかな?
私が一宮くんのところに行かずに柴崎くんと一緒にいて……。
てか、なんで私焦ってるの?
別に一宮くんには関係ないことだし……。
一宮くんにどう思われようとどうでもいいはずなのに……。
「はぁ………でも、土日挟んだらきっと忘れるよな!」
「う、うん!きっと忘れるよ!」
いや、絶対忘れないと思うけど……。
ていうか、ほんとなんで私こんなに焦ってるの?
胸がドキドキというかヒヤヒヤしてる……。



