私は一宮くんの後について行くと、私が今日襲われそうになった階段に着いた。
「え……?ここ?」
「ここは僕の読書スポットなんで」
「あ……そうなんだ!」
へぇ~……いつもここで読書してるのか~……。
一宮くんは階段に荷物を置いてから座って読書をはじめた。
私も隣に座る。
一宮くんに着いてきたのはいいけど、なに話したらいいのか……そもそも話しかけていい、のかな?
階段には一宮くんが本のページをめくる音しかしない。
うぅ……どうしよう……。
「てかさ」
「は、はいぃ!」
一宮くんがいきなり話しかけてくるからビックリして、変な声を出してしまった。



