【完】キミとふたり、秘密の場所で。







そうして話しているうちに、1時間が経った。




「……そろそろ帰りましょうか」




「うん!」




一宮くんは本を閉じてカバンにしまうと立ち上がった。
私も立ち上がって少しゴミのついたスカートをパンパンとはらう。




そして学校を出て、いつもと変わらない通学路を歩く。




「わぁ……!夕焼けキレイだね!」




ふと目に入った夕焼けがものすごくキレイだった。
オレンジ色に輝いていて、思わず立ち止まる。




「ほんとですね」




一宮くんも私と同じように夕焼けを見つめた。




「写メ撮ろーっと!」




私はケータイを取り出して、パシャッと1枚写真を撮った。




これ、家に帰ったらプリンターで現像しようかな?
すっごくキレイ!!!
部屋の写真立てに飾ったらキレイだろうな……。