「柴崎蒼って優しいんでしょう?」
「う、うん、まぁ………」
今日だってチョコくれたし、可愛い笑顔で癒してくれたし、いい人だ。
「……残念ながら僕はあんな風にはなれないですね」
「いや、一宮くんはイジワルな方が合ってる気がする……」
一宮くんが急に柴崎くんみたいになったらって考えたら、なんだかゾッとする。
「あの、僕のどこがイジワルなんですか?って何回か言いましたよね?」
本を閉じて笑顔でこちらを見る。
ひいぃ……!め、目が笑ってない……!!!
「ごめんなさいごめんなさい!!!一宮くんも柴崎くんまではいかないけど優しいんじゃないでしょうか!?!?」
……って慌てて言ったものの、これはフォローになってるのか。
「………まぁ、よしとしましょうか」
「ふぅ………」
た、助かった。



